白髪染めで色を抜く理由
おしゃれ染めとは別に白髪染めヘアカラーというものがあり、明るい色に染めることができます。
ですが、白髪染めやヘアカラーでも染める前に一旦色を抜く訳ですが、何故色を抜くのでしょうか。
色を抜く理由はとても簡単で、ハッキリと染めなければならないからです。 ヘアカラーや白髪染めは、他のヘアマニキュア等と違って、髪表面にコーティングするのではなく、髪の芯まで浸透させて、色持ちを長く保たなければなりません。
そのためにもブリーチしてから、自分の好きな色に染めるという訳です。 ですから、白髪染めとヘアカラーの工程は、ほとんど似たようなものであり、染める力や漂白力が違うのです。
通常の白髪染めを使用した髪の毛を染める時の工程ですが、１剤のアルカリ剤にあたるアンモニアで髪のキューティクルを開きます。 髪のキューティクルが開くと、染料が入りやすい状況になり、１剤に含まれる染料が浸透していきます。
その後に２剤の過酸化水素を入れまして、メラニン色素を脱色させ、先ほど浸透させた染料の成分が結合し合い、発色します。 結合すると分子が大きくなりますので、開いたキューティクルから出ることもなくなり、色が安定した状態になるのです。
薬液を塗って、馴染ませた後に放置しますが、この過程の間に、このような現象が起きているのです。 今、流行りのシャンプー型のものは工程が全く違いますので、色持ちや髪への負担なども変わりますが、ハッキリとした色をすぐに染めたい場合は、直接キューティクルを開いて、浸透させる方法が一番かもしれません。
ですが、その代償も大きく、無理にキューティクルを開く訳ですから、髪へのダメージは、とても大きなものとなります。 開いたキューティクルは浮き上がり、ツヤがなくなるだけではなく、ブラッシングでも簡単に剥がれ落ちやすくなるでしょう。
そうなってしまうと、髪を保護してくれるものがなくなるので、髪の中のタンパク質を失い、枝毛になってしまい、髪のボリューム感も失ってしまうのです。
色を抜くからこそ、明るい色が目立つようになりますので、綺麗な仕上がりが可能ですけど、その代償も理解しておきましょう。 同じ色を染色するにしても、暗い中に色を付けるより、白い中に同じ色を付けた方が鮮やかになるといった理由なのです。