普通の髪の定義に合わせようとする
市販されている商品というのは、一般的とか普通とか「多」を意識しそこに受け入れられるように作られ販売されることがほとんどです。
なるべく多くの方に手にとって購入いただこうとするならば当たり前のセオリーと言えるでしょう。
今やドラッグストアのもっとも広い面積を占めるようになったヘアカラー関係の商品も同じようなことが言えます。 たとえば、白髪染めを見てみましょう。
まず、入っている量は普通の髪の毛の長さと量を考えて、それが上手く染まる量に設定されているはずです。 これは時代によっても少し変わってくるかもしれません。
昔は白髪染めをするのは高齢者が多かったですし、昔の高齢者は髪の毛が比較的短い人が多かったですね。 今は30代後半から白髪染めを使用する人も珍しくなく、利用者の年齢が下がればその分髪型は長くなる場合もあると考えるのが普通です。 このように考えると昔に比べると白髪染めの量は少し多くなっているかもしれませんね。
また、ヘアカラーはどうでしょう。 数十年前のバブル期にはワンレングスというのが若い女性の普通の髪型でした。 これに対応するためには1回で染まる量は今よりもきっと少し多めだったのではないかと想像します。
カラーバリエーションにも同じようなことが言えるのではないでしょうか。 昔は白髪が黒髪になれば、普通の髪になればどんな黒色でもたいして気にしていなかったはずです。 しかし、今は違いますね。
価値観が多様化している今日では、普通の髪の色はどんな色なのかを決めつけることができにくい世の中です。 店頭のカラーサンプルを見て隣の色とどのぐらい違うのかもよくわからないぐらい、細かくカラー分けがされています。 時代とともに変わっていく普通の髪の定義ってこのように見ると面白いものですね。